人生のやり直し

無職で独身の三十路男が全くの未経験からWebデザイナーを志すお話

なんでもない日

親父に「パソコンとか詳しいだろ?」と聞かれた。

もちろん、全く何もわからない訳じゃないけど、何でもわかるわけでもない。

言葉を濁しながら答える。

 

どうやら、プリンターで印刷ができないらしい。

昼飯を食べながらプリンターの不調について延々と説明する親父。

親父の話を聞いても、パソコンに問題があるのか、プリンターに問題があるのか、Wi-Fiに問題があるのかわからない。

実際に見た方が早いので、親父の事務所に行く。

(僕の親父は実家に隣接した事務所で保険の代理店をやってます)

 

プリンターを見てみると、Wi-Fiに繋がっていないみたい。

プリンターをいじくって、Wi-Fiと接続すると難なく印刷はできた。

それほど大したことはしてないんだけど、親父はとても喜んでくれた。

 

そんな親父を見て、2つのことを思った。

 

 

1.時代の移り変わり

親父が社会人になりたての頃は、書類は手書きだったはずだ。

その後、ワープロが登場して、パソコンになって、今ではタブレットを導入してる。

 仕事の内容も、社会に合わせてどんどん変わっていってると思う。

これからは、変化のスピードはもっと早くなるだろう。

親父も還暦を迎えたし、そんな早すぎる時代の流れに付いていくのは大変だと思う。

親父がわからないことに関して、僕が解決できるのであれば、どんどん力を貸そう。

と思った。

 

 

2.自分の幸せについて

思えば、10代で家を出て、22からは大阪に住み、東京にある実家には用がなければ帰らなかった。

家族も親戚も友達も省みずに、自分の夢を追った。

自分にとって理想の人生を手に入れるためなら、多少の犠牲は仕方ないと思っていた。

過去の人間関係は大切にする必要がないと、自分から捨ててきた気がする。

 

10年ぶりに実家に住んで感じることは、幸せはもう既にあったということ。

今より幸せになるために、理想の人生を手に入れるために、新天地大阪で頑張ったつもりだったけど、何も実らせることはできずに、のこのこと30歳で実家に帰ってきた。

 

両親は何も言わずに受け入れてくれた。

兄もいつもと同じように接してくれる。

実家から離れて、自分の幸せを実現しようと躍起になってきたけど、もうすでに僕は幸せだったんだなーと思う。

 

経済的・社会的に成功するということを諦めるとか、軽蔑するとかそういうわけではないけど、何も犠牲にせずに、今ある幸せを守れるだけの力が最低限あったらいいんじゃないか。

 

とにかく今は両親への恩返しするためにも、ちゃんと稼げるWebデザイナーになるために勉強に打ち込みます。

 

そんなことを考えた、なんでもない今日でした。