嫌いな食べ物の話、あるいは食べ物を嫌いになる話
僕には嫌いな食べ物というものがない。
食べても大丈夫ということを保証してくれるならば、その辺に生えてる草でもキノコでも食べるし。
こんがり焼いたり、醤油で煮たりしてくれれば虫だって食べる。
でも、ある時ふと思った。
そんな僕でも幼少期には嫌いな食べ物があった。
【幼年期に嫌いだった食べ物】
納豆、豆腐、こんにゃく
→この食物が嫌いだった理由は、本能によるところが大きいと思う。
幼少期はほとんど野生の動物と変わらない。
いや、両親の庇護を受けたやか生動物だと言い切って差し支えないと思う。
そのため、腐敗臭がしたり、無機質だったり、そういったものを好まない傾向にあった。
また、苦味があるものは毒がある可能性が高く、酸味のあるものは腐っている可能性が高いという。
だから、味覚の学習を重ねていない子供は苦い食べ物や酸っぱい食べ物を嫌う傾向があるような気がする。
【学習により嫌いになった食べ物】
昆布、磯辺焼き、烏龍茶
上記の食べ物と飲み物を嫌いになった理由は明白だ。
二文字で言い表せられる。
「ゲロ」である。
昆布のおにぎりを大量に食べた後、ゲロを吐いた。
磯辺焼きを大量に食べた後、ゲロを吐いた。
ウーロンハイを飲んだ後、ゲロを吐いた。
僕はこれ以上ないくらいの下戸なんだけど、当時はまだそんなこと知らなかった。
ゲロを吐いた後はいけない。
後日、ゲロに含まれていた食べ物を食べると、もうゲロとしか思えない。
そんなはずはないのに、ホカホカのおにぎりも、香ばしい磯辺焼きも、すっきりとした烏龍茶も、ゲロの匂いがするように感じてしまう期間がしばらく続くのだ。
食べ物の好き嫌いというのは、幼少期からひきずっているか、何らかのきっかけがあって嫌いになるかのどちらかなんじゃないかと考えた今日だった。